如月日記

二月に始めるから如月日記

森見登美彦を読もう。

春だから、森見登美彦を読みたいんだ。

 

夜は短し歩けよ乙女』の第一章は、春の夜の賑やかな酒宴を書きながらも、人生みたいな暗い夜の底の翳りと銘々の心中の孤独みたいな冷やかさがそこはかとなく滲んでいて、美しくも怖いお話である。

 

乙女の潤んだ美しい眼が好い。

 

体調崩しても心病んでも死んでも「何もそこまで頑張れって言ってないじゃん」って皆んな言うんだろうな。確かに言われてない。手え抜いて適当にやればいいんでしょ。そのやり方誰も教えてくれないくせに。そろそろ泣きそう。部屋が汚いのも取れなかった年休が腐って死んでいくのも執務室の奥の書庫が雑然としているのも冷蔵庫の中が空っぽなのもプライベートが皆無なのも受信フォルダに処理できてないメールが溜まっていくのも上司の言うことが五分おきに変わるのも今年も吉田神社の節分祭に行けないのも何もかも耐えられない。死にそう。

春ではないけど夏でもない寒さで、梅雨入り前で雨も降らず、ただただ風が強く吹いていて冷えて騒々しくて、嫌になってしまう。

あまりにも煩くてつまらないLINEのグループから抜け出したのに、もっと他に断ち切りたい絆しがあるのを切れなくて、一層苛立つ。

お酒が足りない。

もっと色んな物が欲しいけどそんな自分が嫌いだ。自分でも意味が分からない。

土曜日だけど夜だけど一人だけど家にあるアルコールをひたすら干して泣きながら意味もなくけーたい眺めて風の音を聴いてる

無自覚レイシストでヒステリー持ちの母親とやたらと酒ばっかり飲んでる父親と暮らしてると遺伝子の具合が気になってくる。

 退屈な土曜日を消化するためだけに買った本が案外面白くて、さして居心地の良くないチェーン店のカフェでずうっと読み進めていた。

晴天

 とても久しぶりに天気が良くて清々しい。足元の薄く張った氷と、昨夜の円い月と、新しく買ったブルーグレーのパールのアイシャドウみたいな、およそお気に入りの綺麗なものが胸の内にあって、風通しの良い一日が始まりそうな気がする。

 今日も淡々と仕事するだけだけれど。